名古屋港ガーデンふ頭 of 名古屋港ガーデンふ頭を考える学生提案競技 ~名古屋のまちとみなとの未来を考える会

名古屋港ガーデンふ頭を考える学生提案競技

多くの市民が議論に参画するその出発点となるような、若々しく創意に溢れる自由な提案を求めます。

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古谷誠章古谷誠章
「名古屋港ガーデンふ頭を考える学生提案競技」実行委員長、早稲田大学教授

世界の人々が暮らす建築や都市について、私たちは20世紀を通じて西欧やその近代主義から実に多くの事柄を学んできました。長期的な視野に立つマスタープランや、時と共に成長する都市モデルなど、今日の私たちはその恩恵に浴しています。

しかしその反面、長期にわたる都市や農地干拓、治水などの計画が、時として初期の予想を遙かに超えた時代の変化に追随できず、計画の見直しや撤回を余儀なくされるなど、計画に必要な柔軟性など多くの新たな問題にも直面しています。また行政や専門家主導の事業計画から、多くの市民の参画を得た、より開かれた事業推進が望まれるようになってきました。21世紀も既に10年が経過しつつある今、私たちは公共事業の新たな進め方のモデルを模索しなくてはなりません。

今回のテーマとなる名古屋港地域もその他聞に漏れず、高度成長期に策定された港湾計画からは、国内国外の物流システムの様変わりもあり、すでに大きな軌道の修正を迫られています。

2005年、愛・地球博の開催に併せてPFIにより急造されたイタリア村は既に破綻し、その跡地を含むガーデンふ頭一帯も今後の有効活用を模索せねばなりません。さらには市民やここを訪れる人々全員のための開かれたパブリックスペースとして、名古屋港地域の施設全体の相乗的な価値を見直すことが不可欠だといえるでしょう。

多くの市民がこの場所の価値や特性を理解し、この場所の将来像をイメージすることが出来るよう、そのたたき台となる港の再生のイメージを提案してください。ガーデンふ頭そのものに特化しても、あるいは名古屋港全体を構想しても、さらには名古屋駅や名古屋の中心地との関連を含めたより広域のネットワークを考えてくれても結構です。より多くの市民が議論に参画するその出発点となるような、若々しく創意に溢れる自由な提案を求めます。